tortillaの日記

文章を書くのは日々のできごとの整理。

月見団子

先日、以前の同僚が台中に遊びに来た。私が台中に来た1週間後くらいに彼女もやって来て以来の付き合いだ。同僚として一緒に働いたのは1年ぐらいで、その後彼女は台湾のほかの地域で働き、数年後に帰国したけれど、今でも仲良くしている。

台湾1年目の中秋節(十五夜)に私たちともう1人、中国語教師として働いていた同僚と3人で月見団子を作ることにした。団子の粉だかきな粉だかが見つからず、日系スーパーに買いに行った。日本で2、300円で売っていそうなものが、2、300台湾ドル(約3.5倍くらいの値段)で売っている高級…というよりぼったくりに近いようなスーパーに初めて入ったのもその時だった。団子作りをしてから、夜は都合のいい他の同僚の先生と一緒にバーベキューをした。こうして台湾1年目の中秋節は日本と台湾の中秋を味わった。

それをきっかけにライングループを作って以来、日本語や中国語について質問したり、面白いもの発見したら報告したり、ちょくちょく連絡をとっている、気の置けない仲間だ。私と中国語教師をしている彼女は今も台中で暮らしているので、時々遊びに来てくれる。時間がとれるときの定番はカラオケだ。中国語でも日本語でも何語でも好きな歌を好きなだけ歌う。ここ数年で私が歌う歌はほとんど変わってないけれど、そんなのは御構い無しだと思っている。

月見団子を一緒に作っていたときは毎年この行事ができるような気がしていたが、いろいろ状況が変わり(主に自分か…)結局まだ2回目の月見団子作りはしていない。日本に帰った彼女は来年、他の国へ日本語教師として旅立っていく。台中の彼女もいろいろやりたいことがたくさんあるようだ。2人の活躍ぶりを見ていると、私はこの数年何していたんだろう?これから何ができるんだろう?というやるせなさに襲われることがある。そんなときはなんとか自分ができるようになったこと、成長しただろうことを、どんなに小さいことでも頭から絞り出す。

歩む道は月見団子から離れて行ったとしても、彼女たちと会えたときは昔のように遊びたいし、会えないときはラインしてみたり、ふと思い出して応援していたい、と思っている。

思い出の家族旅行

思い出の家族旅行といえば、毎年お盆の旅行だ。
父方の祖父母の故郷へお盆の挨拶がてら、家族旅行を楽しむという、いつから始まったのか定かではない毎年恒例の行事だ。もちろん、今も続いている。3泊4日か2泊3日の短い旅行で、うち1日は親戚へのあいさつ回りだが、楽しかった。
小学生のころから父方の祖母と同居、母方の祖父母の家も車で30分あれば行ける距離だったので、長期休みの前に友だちが「北海道のおばあちゃんちに行く~」とか、「石川のいなかに行く~」とか言っていたのがうらやましかったが、それに対抗できる唯一の旅行がお盆の旅行だった。(なにをそんなに対抗心燃やしてたんだろう笑)
行く途中の車の中で、カセットに合わせて大声で合唱したり、持ってきたぬいぐるみで妹と遊んだり、おばあちゃんが用意してくれたお菓子をほお張ったり。目的地に近づくと、窓を開けてひんやりとした空気を吸ったり…。書き出してみると他愛もないことばかりだが、ずっと好きだった旅行だ。

日本語学校での七夕

私の勤めている日本語学校では毎年、七夕にちなんで、簡単に七夕の紹介した後、短冊に願い事を書いてもらう。それを竹(造花)につるして、記念写真をパシャリという流れだ。うちの日本語学校で長ーく続いている行事のひとつだ。

今年の担当は初中級(学習歴1年くらい)と初級(学習歴1ヶ月ちょっと)のクラスだったので、それに合わせて活動を行なった。

初中級のクラスには織姫彦星のお話紹介したプリントを配布して、それを読みながら、適宜補足説明をして理解を深めてもらった。次に日本では短冊に願い事を書くことを紹介したプリントを配布して、それも読み合わせながら理解を深めていった。台湾では七夕は旧暦の7/7、しかも恋人どおしがデートするイベントなので、日本ではどうして願い事するイベントになったのか、知ってほしいな、という思いを込めて。最後に「ます形+ように」で願い事をする文型になりますよ。と簡単な文型導入をして、願い事を各自で短冊に書いてもらった。

初級のクラスでは、まず、月日の読み方の練習がてら、7/7を「しちがつなのか」と読んでもらった。その後7/7は何の日ですか?と中国語で質問した。質問直後は「?」となっている学生も数秒考えると「七夕」と答えが返ってくるので、それを板書したあと「たなばた」とふりがなをふった。それを学生に読ませ、ひらがなを読む練習。それから、日本ではほとんど旧暦を使わないこと、台湾では七夕に何をするか中国語で少しおしゃべりしたあと、日本では願いごとを書いた短冊を竹につるします〜今日は皆さんも短冊に願い事を書きましょう〜と、書いてもらった。「えええ、日本語で書くんですか?」との声もあったが、「それは当然です」と一刀両断。健康でありますように/車がほしい/日本語が上手になりますように/ワールドカップでロシアが優勝しましように(学生から出てきた願い) などを板書したり、手助けをちょっとしながら学生に書いてもらった。googleを使ったりして、お母さんなど家族の健康を願った短冊を書いていたのも素敵だなと思った。私の願いごとは「学生たちの日本語が上手になりますように。」

毎年この活動をして、不思議に思うのは1枚の短冊にたーくさん願い事を書く人が結構いること。はて、私はいつから短冊1枚に願い事1つだと思っていたんだろう?恋人がほしいとか、お金がほしい、給料UP、とか現実を如実に表したお願いも多い。それから家族の健康や幸せを願うものも多い。七夕を通じてちょっとした国民性が垣間見れるのかなとも思っている。

今週のお題「星に願いを」