tortillaの日記

文章を書くのは日々のできごとの整理。

私の好きな街 台中

今週のお題を見るたびに頭の中ではあれこれ考えるのだけれど、なかなか文章にならなくて…。

今住んでいる台中もけっこう好きな街だ。台中に来てからもうすぐ6年になるが、街の様子もだいぶ変わった。庶民的な部分を残しつつも、日々大都会へと進化を遂げている。

家の近くの広大な空き地だったところは再開発が進み、今では新しい道路が完成し、つい最近は大型のスポーツ量販店がオープンした。これからも大型のスーパーやデパート系のショッピング施設がオープンする予定らしい。そんな大きな変化を遂げているところからちょっと路地に入れば、今朝もおばちゃんおじちゃんが、道端で野菜や肉、魚を青いトラックに載せて売っている。顔なじみのおばちゃんとあーでもない、こーでもないと言いながら、商売をしている。

台湾の観光といえば、台北、高雄、ちょっと足を伸ばして台南、さらにディープなところへ行くなら、美しい海や山、原住民族の特色を色濃く残している花蓮や台東と言った東部を思い浮かべることが多いと思う。台中は今でこそ色々観光の特色を色々宣伝しているが、外から来た人にとっては「台北や高雄とそう変わらない」という感想が出てくる気がする。それでも、伝統的な市場でB級グルメ、ちょっとおしゃれなカフェで一休み、夜は伝統的な料理が集まる夜市や若者の集まる創作料理いっぱいの夜市など好みに合った夜市へGo!とグルメな旅が楽しめそうだ。

ここ数年、空気が悪く、市を挙げて公共交通機関の充実に取り組んでいるようで、悠遊卡や一卡通というSuicaICOCAのようなカードを使えば、10キロまでバスは無料だし、公共自転車もいたるところに設置されていて、30分までなら無料だ。MRTも建設中だが、まだ完成していないので未知数だ。

思いついたことそのまま書いてみたけれど、台中ってけっこういい街!

今週のお題「好きな街」

妊娠発覚~流産②

tortilla.hatenablog.com

①の続き。

2回目の診察のときには胎嚢も確認でき、正常な位置で妊娠が続いていることがわかった。もらったエコーの写真を見ても、よくわからなかったけれど、自分のお腹の中に赤ちゃんがいることが嬉しかった。次の診察で心拍が確認できるだろうとのことだった。その日はちょうど夫の誕生日で、実家の母や妹も「最高の誕生日プレゼントになるね」と言ってくれたし、夫もさらに嬉しそうな顔をしてくれた。

疲れと眠気は相変わらず続いていて、「仕事中も疲れるなぁ」と思いながらも、さすがに心拍が確認できるまでは職場に報告しなくてもいいだろうと思っていた。そんなところ、ある日、トイレで遭遇した台湾人の同僚が、「先生、最近お疲れですね、もしかして、妊娠ですか?」と聞いてきた。否定する必要もないことなので、「はい、実は…でもまだ超初期で心拍も確認できていないんです。」と伝えた。彼女は「台湾では3か月まで他の人に妊娠を報告してはいけない、報告すると流産するという言い伝えがありますが、私は体もきついでしょうから、マネージャーには報告したほうがいいと思います」と言ってくれた。それでも、私は何とかなるだろう、と思い、報告もせずにいた。

食卓での苦痛も相変わらず我慢していたが、徐々に限界が近づき、夫や母に愚痴るようになった。二人には「『いらない。』とはっきり言えばいいじゃないか」と言われたが、その一言を言う勇気はついに出なかった。おじいさんは私に鶏精(鶏のエキスで滋養強壮にいいと言われる)をくれて、嫌々飲んだ。においが受け入れ難く、鼻をつまんで飲んだ。唯一、辛いものが食べたくなったけれど、刺激物はよくないからと、我慢していた。
とうとう耐え切れなくなり、ある夜、夫の前で、鶏精もしらすも赤い野菜ももう何も食べたくない!食事が辛い!日本に帰りたい!と泣きわめいた。今思えば、ただ、誰かに共感してもらいたかったんだろう。それとは裏腹に夫は解決策を示した。義母は別に私に無理矢理食べさせているわけではない。自分で食べるものを取捨選択すればいいじゃないか。1から10まで義母のいうことを聞く必要はない。食べるのは自分の意思だ。前妻の話を聞きたくないのなら、そのことを義母に言えばいい。どれもみごとな正論だが、当時の私にはできることじゃなかったし、欲していた言葉でもなかった。なんとなく夫に見放された気持ちになった。

続く。

妊娠発覚~流産①

ようやく整理がついて来たところなので、書き留めておく。こうして整理しておかないとずっともやもやが残って、自分にとってもよくないと思うので、書くことにした。

昨年の11月に結婚披露宴をしてから、ほぼ避妊せずにいた。そして、今年の3月末に妊娠したことがわかった。台湾では検査薬を買うのと病院へかかるのがほぼ同じ値段(保険がきくので安い!)なのと、婦人科の病院に行くことにほぼ抵抗がないこととで、病院で検査をしてもらった。その時は尿検査で陽性と出ただけでエコーでは何も見えなかった。夫はとても喜んでくれたし、私も嬉しかった。過去の中絶のことも思い出し、今度授かった命は大切にしようと思った。と同時にその選択をした過去の自分は常軌を逸していた、と改めて感じ、そこから回復できたことの嬉しさとそれを支えてくれた家族に感謝の気持ちが湧いた。

時が経つにつれ、日中の眠気が強くなり、疲れやすくなった。疲れやすいのは今までもあったことだし、ちょっと我慢すれば慣れるだろうと思っていた。加えて、食欲もなくなってきた。食べ物を見ても、全く食べたくならない(特に吐きたくもならなかった)。特に油を使った料理と肉を使った料理が食べられなってきた。
義母も私が妊娠したことを喜んでくれて、妊婦にいいと台湾で言われている、シラス、鶏のスープ、赤い葉の野菜(日本語での名前がわからない)など私に合わせて色々な食材を料理してくれた。初めの1週間くらいは喜んで食べたけれど、それがずっと続いたのと食欲がなくなってきたのとで食べるのが辛くなってきた。毎食、「これは妊婦にいいからたくさん食べなさい」とか「子どもたちの母親(夫の前妻)は○○を食べて、元気で肌のきれいな子どもを産んだんだから、あなたもたくさん食べなさい」とか言われたが、食欲がないので義母の善意が嬉しく受け取れないこと、毎日のように前妻のことを聞かされるのも辛かった。自分自身初めてのことで、何が何だかわからず、どこまで手を抜いてもいいのかもわからないので、全くおいしいと感じなくても、においが辛く感じられても、義母に言われるがまま、必死に口の中に入れて、食べた。それをしなかったことで、お腹の子に何かトラブルが起きるのが怖かった。

続く。